【街情報】今さら聞けない!武蔵小杉

【街情報】今さら聞けない!武蔵小杉

こんにちは。編集部フクモトです。

 

今回は武蔵小杉です。

再開発が始まって10年以上が経ち、駅の周りには大きな商業施設やタワーマンションが建ち並んでいます。今さら?と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

しかし!今回は、“今さら聞けない”がテーマです。

武蔵小杉の街を知るのではなく、武蔵小杉のマンション市場を知ることを目的とします。

どんな商業施設があって、こんなお店があって、という話はいろいろな所にあるので省きます。

 

不動産市場の分析などをしていると、クライアントからよく、「武蔵小杉の再開発とそうじゃない物件の比較をしてくれないか」とか「武蔵小杉再開発の変遷が知りたいのだが」というリクエストをよく頂きます。

 

その都度調べたりはしますが、あくまでも業者目線で小難しくデータをまとめたりするものですから、今回は解りやすく武蔵小杉のマンション市場を説明します。

東京23区を超えた武蔵小杉市場

武蔵小杉は神奈川県川崎市中原区にあります。JRと東急東横線が通る駅で、1944年にJR南武線、翌年に東急東横線、2011年にはJR横須賀線、湘南新宿ラインが開通しました。

もともと武蔵小杉の街は工場が多い住宅地というイメージでマンション供給も活発ではありませんでしたが、2000年前頃から企業用地のリストラによりマンション開発が多くなり、2005年頃から住宅を中心とした再開発が本格的に進んでいきました。再開発が進むにしたがって、街の価値が高まっていき、マンション価格は上昇が続いていきます。

 

武蔵小杉駅最寄り物件全てを対象とした平均坪単価の推移を、東京23区の平均と比べてみました。

 

2006年から武蔵小杉の坪単価が上昇しているのが判ります。この年から再開発エリアのタワーマンションの販売が始まったからです。いわゆる不動産ミニバブルと呼ばれる2006~2008年はとんでもなく価格が高騰します。2008年のリーマンショックで、翌2009年の坪単価は一旦下がりますが、2010年からは再び上昇していきます。

この頃までの武蔵小杉は、再開発タワーマンションが出たとはいえ、東京23区に比べれば割安な市場だったのですが、2011年以降は東京23区平均を上回る水準で推移していきます。

2016年からはやや下落しますが、それでも坪単価320~330万円ですから、2006年の頃と比べると50%近く上昇しています。坪単価330万円で70㎡の家を買おうとすると7000万円です。失神してしまいます。

ザ・再開発

1990年代に入り「小杉駅周辺地区のまちづくり」が始まりました。先述しましたが、当初この辺りは工場が多い地域でした。

工事が本格化しはじめる2003年当時の空撮※1で見ると(黒破線が現状進んでいる再開発エリアです)

 

大きな工場の屋根が見えるかと思います。当時武蔵小杉を訪れた時は、工場が多くて何もないな、という印象だったのを思い出します。

 

これが10数年後には

 

こうなります※2

 

再開発エリアの中には、いくつかの土地区画整理事業と地区計画があって、範囲としては現状で50ヘクタール強が進んでいます※3

 

この10数年でここまで変わるのか!というほど変わりました。タワーマンションが何本も建って、私が住む小田急線の方からも直線で10km弱ありますが、タワーマンションの上層階の方が見えます。なんだか不思議な景色です。人口や商業の集積があまりなかった場所が、短期間で人気の街に変貌を遂げる。まさに再開発の力を感じます。

 

※1:Google Earth を加工

※2:Google map を加工

※3:川崎市 小杉駅周辺地区のまちづくり を参照し、Google mapを加工

 

再開発マンションの価値

さて、マンション市場の話に戻ります。

武蔵小杉駅周辺では、再開発エリア内はもちろんのこと、エリア外でもマンションはもちろん供給されます。どうしても再開発エリア内の物件にフォーカスされがちですが、エリア外でも素敵な物件は多くあります。

そのような中で不動産市場を見るという視点では、再開発とそれ以外(ここでは非再開発と呼びます)の比較が行われることが多くあります。

まず、新築分譲マンションの供給戸数を見てみましょう。

 

非再開発のマンションは2000年代前半に急激に供給量を伸ばしていったのですが、2006年に再開発エリアにマンションが登場すると、一気にトレンドが変わっていきました。もちろん再開発エリアは駅近ですし、タワーマンションも多いので、駅から多少距離があり、小中規模が多い非再開発と比べると価格も全く違います。

やはり再開発物件はインパクトが大きいので、このように見てしまうのですね。

 

 

再開発エリアの分譲マンションはこれまでに10数プロジェクトが登場していますが、出る度にどんどん価格が上昇、更新されています。再開発エリア内の新築分譲マンションを時系列で見ていっても価格の動きは一目瞭然。

 

 

2006年に登場した物件は平均坪単価210万円程でしたが、今や320万円。社会情勢的に価格が上昇している首都圏マーケットの影響もありますが、多くの方がここまでの上昇は想像できなかったのではないでしょうか。

一概に価格だけで価値を図ることはできませんが、武蔵小杉の駅近では、ここまで価値が上がっているのだということを痛感せざるを得ません。

その一方で、10年前販売されたマンションが今、中古ではいくらで売られているかということを見てみるのも一つの価値の指標です。買った時よりも高値で売れた方がたくさんいらっしゃる、という話もよく聞きます。

 

再開発エリアのマンション供給はまだ終わっていません。今後も大手デベロッパーの供給が予定されています。高額になるだろうと予想はされていますが、今後の市況によってどうなるかは判りません。

 

私も武蔵小杉にはよく行きますが、今現在で充分に素晴らしい街、楽しめる街だと思います。これから先、どこまで発展していくのか、ウォッチしていかなければならない街でしょう。

 

 

フクモト

 

※グラフ、表は(株)DGコミュニケーションズ調べ