【街情報】特別編:2016年新築分譲マンション市場を振り返る

こんにちは。編集部フクモトです。

今回の街情報は特別編ということで、2016年の首都圏市場を振り返ってみます。別にネタがなくなったわけではございません。年度変わりのタイミングだし、たまにはこういうのも良いかなと思ったわけです。

2016年市場の成長株

まずは、この表をご覧ください。

東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県(一部)で2016年に新築分譲マンションが販売された97市区を対象に、2013年→2016年の平均坪単価上昇率を表したものです。

 

2013年は「アベノミクスで価格が上昇しましたよねぇ」という話が尽きませんでしたが、その後も「オリンピックの影響で価格が上がりますね」とか「用地を取得するのが難しくなっているし、工事費がまだまだ安くならないので価格が高くなりますよ」という、価格上昇の流れは2016年も止まりませんでした。

 

2013年と比べると、97市区のうち、なんと93市区で坪単価が上昇しているのです。

表で示した上位30市区を見ると、国立市と国分寺市は70%も上昇しています。国立市では、JR中央線国立駅前の再開発プロジェクトが坪@460万円を超える価格でデビューしたことで、相場を一気に押し上げました。国分寺市でも駅近で坪@320万円台のプロジェクトがいくつかデビューしたことで価格は急激に伸びました。

 

すごいですよね、70%。70㎡のマンションを買うとして、坪単価189万円だと約4,000万円。それが坪単価323万円になると約6,800万円になってしまうわけですから、ターゲットが全く変わってくるんです。必死に働いて地元でマンションを買うぞ!と頑張っていたお父さんも愕然とし、奥さんともギスギスしてくるわけです。

「ねぇ、いつになったら家買えるのよ~」

「う~ん、マンションの値段がかなり高くなってきてるんだよな~」

「国立から離れるのはイヤよ!どうにかしてよね!」

「仕方ないだろ、給料も上がらないんだし。お前もパートでもいいから働いてくれよ」

「そんなのムリに決まってるじゃない!ユカもまだ小さいんだし、ハルも幼稚園入ったばかりなのよ!」

「じゃあそんな文句言うなよ!」

という会話が毎夜交わされているとかいないとか。

 

地元でもお金を持っている方や、地元以外の方に多く買ってもらわなければいけませんから、売る側も大変になってきますね。そこを解決するのが、我々広告代理店の役目でもあるのですが。

 

上位2市が70%の上昇と言いましたが、実はそれ以下も大変なことになっていて、40%~60%上昇しているところも12市区。全97市区で見ても20%以上上昇しているのが半分以上あるのです。逆に、2013よりマイナスになっているのは僅か4市。改めて見ると首都圏の価格上昇は異常にも感じますね。

郊外エリアの高額化

さて、気付いた方もいらっしゃるかもしれませんが、例えば上位市区を見ると、

国立市

国分寺市

横浜市旭区

台東区

府中市

横浜市港南区

港区

厚木市

川崎市麻生区

横浜市金沢区

 

そう、都心部ではなく郊外が大きく上昇しているんです。港区は天井知らずの別格エリアとして。

都心部の価格が伸びたのは2014年から2015年にかけて。そこから2016年は若干落ち着いています。

その波が今は郊外に移っているのです。

横浜市旭区は、これまでは比較的目立たないエリアでしたが、相鉄線・二俣川駅の再開発でマンションも分譲され、3位にランクしました。また、府中市でも京王線・府中駅前再開発に伴い分譲されたマンションの影響で5位にランク。再開発によって価格を伸ばした郊外エリアがあるのも特徴ですね。

 

先ほどの表の上昇率を絵にしたのがこれです。

 

黄、オレンジ、赤の部分が20%以上上昇した市区なのですが、東京の西側(都下エリア)、神奈川県で上昇しているところが多く見られます。逆に、薄緑、水色の市区が今は買い易さがあると言えます。

物件の立地や商品など、坪単価だけでは計りきれないものではありますけどね。

都心部価格は依然強し

ちなみに、上昇率ではなく、単純に2016年の坪単価の高い順に市区を並べるとどうなるか、見てみましょう。

ムムム、やっぱり港区、千代田区、渋谷区、新宿区、目黒区、中央区、文京区。都心部ですね。

坪単価500万円とか600万円というのも今や驚くことも少なくなってはきましたが、やはり都心部は依然として高いわけですね。

先ほどもお話しましたが、上位の都心部の上昇率ランクを見ていただくと、やはり港区以外の上昇率ランクは高くないことがお解りいただけると思います。都心部休息、郊外活発化という感じですね。

 

この高額化傾向がどこまで続くのかは、見えていないのが正直なところです。しかし郊外はまだ上がるのではないかということも予想はされています。

今は住宅ローンも低金利ではありますが、賃金が上がらない、低金利以上に住宅の価格が高く感じられる、持家志向の低下や中古シフトといった、新築に対する需給バランスが崩れてきているとも言われています。広告代理店の人間としては、最適なソリューションを考えていきたい、そんな日々です。

 

今回は坪単価でマーケットを見てみましたが、機会があれば別の切り口で情報をお届けできればと思います。

 

フクモト

 

※表、地図に使用したデータは(株)DGコミュニケーションズ調べ